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WordPressをやめたい|移行の前に確かめる4つ
WordPressをやめたいときは、先に「何をやめたいのか」を分けます。ソフト・サーバー契約・保守契約は別物です。ドメイン・メール・記事の移し方・301転送の4つを、移行前の確認として整理しました。

WordPressの更新通知がたまる一方で、もうやめたいです。でも、やめたらホームページが消えたり、検索に出なくなったりしませんか?
中川 瞬やめ方を間違えなければ、消えません。ただ先に「WordPressの何をやめたいのか」を分けておかないと、メールまで止まることがあります。順番にお話ししますね。
先に、この記事の結論を3行でお伝えします。
- WordPressをやめたいときは、「ソフト」「サーバー契約」「保守契約」のどれをやめたいのかを先に分ける
- 移行の前に確かめるのはドメイン・メール・記事と画像・URLの転送(301)の4つ
- WordPressは今も優れた道具です。自分で手を入れたい人には、やめる理由はありません
私たちも、運営しているブログをWordPressから静的HTMLへ移しました。このaicmo.co.jpも、WordPressを使っていません。その作業で実際に確かめたことも、後半に書きます。
WordPressをやめたい理由|3つに分かれる
「WordPressをやめたい」という相談を受けると、話を聞くうちに、やめたいものが人によって違うことに気づきます。大きく分けると3つです。
たとえば「保守費が高い」だけなら、WordPressはそのままで、保守の頼み先を変える方法もあります。「更新がめんどくさい」だけなら、自動更新で軽くなることもあります。
「全部まとめてやめる」と決める前に、どれが本当の不満なのかを1つずつ確かめる。これが、やめたあとに後悔しないための最初の一歩です。
更新がめんどくさい|自動更新という手もある
WordPressの更新がめんどくさい、という声はとても多いです。管理画面を開くたびに「更新してください」が出て、押すのが怖くて放置してしまう。気持ちはよく分かります。
ただ、WordPressには自動で更新する仕組みがあります。WordPress公式の説明では、本体はバージョン3.7から自動更新に対応し、プラグインとテーマも5.5から、1つずつ自動更新をオンにできるようになりました(2026年11月時点・WordPress公式ドキュメントより)。
一方で、公式は自動更新の前にバックアップを取れる状態にしておくことも勧めています。更新で表示が崩れたとき、元に戻せるようにするためです。
つまり「更新のボタンを押す手間」は減らせても、崩れたときに直す人はやはり必要です。ここを自分で担えないことが、やめたい理由の本体になっている人も多いと感じます。
脆弱性対策|公式とIPAが言っていること
「WordPressは乗っ取られやすい」という話を聞いて、不安になっている方もいると思います。ここは、煽る記事ではなく公式の情報で確かめておきます。
WordPress公式の説明
WordPress公式の安全対策の文書は、常に最新版を使うことを求めています。古いバージョンにはセキュリティの修正が届かないためです。
また、修正が公開されると、その弱点の中身も知られるようになります。だから古いまま放置したサイトほど狙われやすくなる、という説明です。プラグインも、更新を続けて、使っていないものは消すよう書かれています。
IPA(情報処理推進機構)の説明
国の機関であるIPAは、中小企業向けに「安全なウェブサイト運営にむけて〜企業ウェブサイトのための脆弱性対応ガイド〜」を公開しています(2013年初版・2021年改訂)。
そこでは、ウェブサイトは「時間が経つにつれてその安全性は低下していきます」と書かれています。作ったあとに手入れをしていないサイトには、弱点が残っていることがある、という指摘です。
読み取れるのは、WordPressそのものが危ないのではなく、「更新されないまま置かれたサイト」が危ないということです。これはWordPress以外の仕組みでも同じです。
仕組みの中にある「弱点」「ほころび」のことです。見つかると修正版が出るので、修正版に更新すれば、その弱点はふさがります。
WordPressが向いている人|やめなくていい
ここまで読んで「やっぱりやめよう」と思う前に、正直にお伝えしておきます。WordPressが向いている人は、今もはっきりいます。
- デザインや機能を自分で細かく作り込みたい人
- 記事が数百本あり、ブログとして長く育てていく人
- 更新や不具合の対応を、社内の担当者や信頼できる制作会社に任せられている人
- 特定のプラグインがないと今の業務が回らない人
こういう方は、やめるよりも、自動更新とバックアップを整えるほうが負担は小さく済みます。乗り換えには、移す手間とリスクが必ずついてくるからです。
反対に、ホームページは「お店の案内と問い合わせの窓口」で十分、更新は年に数回、作った人とも連絡が取れない。こういう方は、WordPressをやめる理由がそろっています。
WordPressの移行前に確かめる4つ
やめると決めたら、移行の前に確かめることが4つあります。どれも、あとからでは取り返しにくいものです。
① ドメイン|名義と契約先
ドメインは「○○.co.jp」のような、ホームページの住所です。まずどの会社で契約していて、名義(登録者)が誰になっているかを確かめます。
制作会社に作ってもらった場合、ドメインの名義が制作会社になっていることがあります。そのままでは自分で動かせないので、保守契約をやめる前に名義を自分に移してもらうよう相談します。
なお、ドメインの契約先を引っ越す必要は、必ずしもありません。多くの場合は「向き先(DNS)」を新しい場所に変えるだけで、住所はそのまま使えます。
② メール|サーバーと一緒に止まる
いちばん見落とされやすいのが、ここです。「info@○○.co.jp」のような独自ドメインのメールが、WordPressと同じサーバー契約で動いていることがよくあります。
この場合、WordPressをやめるつもりでサーバーを解約すると、メールの送受信も一緒に止まり、サーバーに残っていた過去のメールも消えます。サムネイルに書いた「メールも止まった」は、この失敗です。
解約の前に、メールをどこで動かすかを決め、過去のメールはパソコンやメールソフトに保存しておきます。独自ドメインのメールの仕組みはエックスサーバーで独自ドメインメールで書いています。
③ 記事と画像の移し方
WordPressには、管理画面の「ツール」→「エクスポート」で、記事や固定ページを1つのファイル(XML形式)に書き出す機能があります(WordPress公式ドキュメントより)。
ただし、このファイルに入るのは文章やカテゴリーなどの文字の情報です。画像そのものは、サーバーの「wp-content/uploads」というフォルダに入っているので、別に取り出しておく必要があります。
また、移行先がWordPressでない場合、このファイルをそのまま読み込めるとは限りません。記事が少なければ、移行先で1本ずつ作り直すほうが早くて確実なこともあります。
④ URLの転送|301リダイレクト
検索で見つけてもらえている記事は、そのURLに評価がたまっています。URLが変わるのに何もしないと、検索から来た人は「ページが見つかりません」に着き、評価も途切れます。
そこで使うのが301リダイレクトです。「このページは引っ越しました」と、検索エンジンとブラウザに伝えて、新しいURLへ自動で案内する仕組みです。
Googleの公式ガイドでは、旧URLと新URLの対応表を作り、301などの恒久的な転送を設定し、できるだけ長く、一般的には少なくとも1年は残すよう書かれています(2026年11月時点)。
関係のない多くのURLを、まとめてトップページに飛ばすことも勧められていません。そして見落としがちなのが、移行先で301を設定できるかどうかです。サービスによっては設定できないので、選ぶ段階で確かめます。
WordPressから乗り換える手順|切り替えは最後
4つを確かめたら、乗り換えの順番はこうです。今のサイトを止めるのは、いちばん最後にします。
- バックアップを取る:WordPressのファイル一式とデータベース。戻せる状態を先に作る
- URLの一覧を作る:今あるページを全部書き出し、移行先のURLと並べる
- 移行先でページを作る:今のサイトは動かしたまま、裏で作る
- メールの行き先を決める:サーバーを解約しても止まらないように
- 切り替える:ドメインの向き先を変え、301転送を設定する
- 全ページを開いて確かめる:旧URLから新しいページに着くか、1つずつ
- しばらくしてから解約する:検索や問い合わせに問題がないのを見てから
ツールの乗り換え全般の考え方は、ツール乗り換えガイドにもまとめています。料金だけで移行先を選ばない、という点は、ホームページでも同じです。
私たちがWordPressをやめたときのこと
私たちも、運営しているブログのひとつを、WordPressから静的HTMLに移しました。静的HTMLは、完成したページをそのまま置いておく作りで、開くたびにプログラムが動く仕組みではありません。
そのときに、実際に気をつけたことを書いておきます。
- URLを1文字も変えないことを最優先にしました。末尾の「/」があるかないかまで、旧サイトに合わせています
- 切り替える前に、WordPressのファイルとデータベースをバックアップし、旧サイトも消さずに退避して、すぐ戻せる状態にしました
- お問い合わせフォームは、そのままでは持っていけませんでした。WordPressのプラグインで動いていたためで、別の窓口に置き換えています
- 切り替えたあと、全記事のURLを実際に開いて表示を確かめ、Search Consoleにサイトマップを送り直しました
もう1つ、予想していなかったことがあります。同じドメインに残っていた別のWordPressの不具合で、検索エンジンがサイトマップを読めない時期がありました。移す範囲の外にも、同じ住所を使っているものがないか確かめておくと安心です。
一方で、静的HTMLにも向き不向きがあります。ページの直し方を自分たちで用意する必要があり、誰でも管理画面から気軽に書き換えられる、という作りではありません。
私たちは記事を自動で組み立てる仕組みを用意したので回っていますが、どなたにも勧められる方法ではないと考えています。
「お店の案内と問い合わせの窓口があれば十分」という方には、更新作業そのものを持たない選び方もあります。AiCmoホームページは、AiCmoのサーバーで動くホームページです。WordPressやプラグインを使わないので、本体やプラグインの更新作業はいりません。
作成費・構築費は0円で、サーバー代もかかりません。問い合わせはAiCmoのLINE・メールとまとめて管理できます。ホームページの公開はスタンダードプラン(月4,980円・税込)からで、有料プランを選ばない限り自動で課金されません。
今お使いの独自ドメイン(会社やお店のURL)はそのまま使えます。旧ページのURLから新しいページへの転送(301転送)も設定できるので、この記事でお伝えした移行の手順をそのまま進められます。
くわしくはAiCmoホームページで、76業種の見本はホームページの見本で見られます。
よくある質問
QWordPressをやめると、検索順位は下がりますか?
AURLを変えないか、変わるURLに301転送を設定すれば、評価は新しいURLに引き継がれます(Google公式ガイドより)。ただ、切り替え直後に順位が動くことはあり、順位そのものを約束するものではありません。
Qドメインも引っ越さないといけませんか?
A多くの場合、その必要はありません。ドメインの契約はそのままで、向き先(DNS)を新しい場所に変えるだけで使えます。名義が制作会社になっている場合は、先に自分の名義に移してもらいます。
Qサーバーを解約すると、過去のメールはどうなりますか?
Aメールが同じサーバーで動いていた場合、送受信が止まり、サーバー上の過去のメールも消えます。解約の前に、メールの移し先を決めて、残したいメールは手元に保存しておいてください。
Q自分で移行するのが不安です。頼んでもいいですか?
Aもちろんです。その場合も、ドメインとサーバーの契約情報が自分の手元にあるかは、先に確かめておいてください。頼む相手に渡す情報がないと、作業が始められません。
QWordPress以外なら、更新や安全対策は何もしなくていいですか?
A仕組みの更新を誰が担うかが変わるだけで、ゼロにはなりません。ログインのパスワードなど、アカウントの管理はどの仕組みでもご自身の役目です。
まとめ|やめるのは「仕組み」から
この記事の要点
- WordPressをやめたいときは、ソフト・サーバー契約・保守契約のどれをやめたいのかを先に分ける
- 更新がめんどくさいだけなら、自動更新とバックアップで軽くなることもある
- 脆弱性はWordPressだけの話ではない。危ないのは「更新されないまま置かれたサイト」
- 移行の前に、ドメイン・メール・記事と画像・301転送の4つを確かめる
- 今のサイトを止めるのはいちばん最後。全ページを開いて確かめてから解約する
私が相談を受けてきた中で、WordPressをやめて困った方は、WordPressそのものより「一緒に動いていたもの」で困っていました。メール、ドメインの名義、検索の評価です。
どの道具を選ぶにしても、やめる前に4つを確かめておけば、ホームページが消えることはありません。ホームページづくり全体の考え方はLP作成ツールの選び方やLPは無料で作れる?も参考にしてください。
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