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メルマガ配信ツールの選び方|出せるかで選ぶ

メルマガ配信ツール(メルマガスタンド・メール配信システム)の選び方を整理しました。料金の決まり方、無料で使える範囲、2024年2月から変わったGmailの送信者要件、そして最も見落とされる「やめるときにリストを出せるか」まで解説します。

公開 2026-08-07 最終更新 2026-08-07 出典はすべて一次ソースで確認済み
メルマガ配信ツールの選び方|出せるかで選ぶ
相談者

メルマガの配信ツールを探しています。おすすめはどれでしょうか?

中川 瞬中川 瞬

おすすめ順で選ばないほうがいいです。見る場所が1つあるので、そこから書きますね。

メルマガ配信ツールを探すと、「おすすめ10選」の記事が並びます。

ですが、そこに並んでいるツールは、どれも配信はできます。比べるべきなのは機能ではありません。

先にお伝えします。見るべきは、やめるときにリストを出せるかどうかです。

メルマガの資産はツールではなく、読者のリストだからです。この記事では、料金と仕様を整理したうえで、後半でこの基準を書きます。

呼び方は違っても、同じもの

探し始めて最初に戸惑うのが、名前です。同じものが、いくつもの呼び方をされています。

  • メルマガ配信ツール
  • メール配信システム
  • メルマガスタンド
  • メルマガ配信サービス
  • メルマガソフト

指しているものは同じです。大量のメールを、まとめて確実に送るためのシステムです。

とくに「メルマガスタンド」は、個人やコンテンツ販売の界隈でよく使われる言い方です。企業向けの記事では「メール配信システム」と書かれます。用語が違うだけで、探しているものは同じと考えて構いません。

料金は「件数」で決まる

ほぼすべてのツールが、次のどちらかで料金が決まります。

  • 登録件数(リストに何人いるか)
  • 配信通数(月に何通送るか)

つまり読者が増えるほど、月額は上がります。ここはどのツールも同じです。無料で始めても、増えれば必ず有料になります。

この構造は公式LINEと似ています。LINEは「人数×回数」で通数を消費します(公式LINEの料金プラン|無料200通は「人数×回数」で決まる)。

違うのは上がり方の傾斜です。メールのほうが、件数が増えたときの費用は緩やかです。

無料で使える範囲

多くのツールに無料プランがあります。ただし、必ず上限が付いています。

制限のかかり方は、だいたいこの3つです。

  1. 登録件数の上限(◯件まで)
  2. 月の配信通数の上限
  3. 機能の制限(ステップ配信・分析・独自ドメインなど)

3つ目が、あとから効いてきます。件数は足りていても、やりたいことができないという止まり方をします。

無料で試すときに見る場所

件数の上限ではなく、「ステップ配信が無料枠で使えるか」を先に見てください。1通ずつ手で送る運用は、続きません。

2024年からGmailの条件が変わった

ここは、比較記事にあまり書かれていない点です。

2024年2月1日以降、Gmail宛にメールを送る側の要件が変わりました。満たしていないと、届かなくなる可能性があります。

メール送信者のガイドライン(Google公式)

すべての送信者に、SPFまたはDKIMによる認証、有効なPTRレコード、TLS接続が求められます。1日5,000件を超える送信者には、さらにSPF・DKIM・DMARCのすべてと、ワンクリックでの配信登録解除が必須になります。

難しく見えますが、判断はシンプルです。これらの設定を、ツール側が用意しているかどうかを見てください。

自分のドメインから送る場合は、DNSの設定が必要になります。ツールがその手順を案内しているかどうかで、後の手間がまったく変わります。

ここからが本題|出せるかで選ぶ

ここまでが、調べれば分かる範囲です。

そのうえで、ここからが今日いちばん書きたいことです。

比較記事は、たいていベンダー(ツールを売っている会社)が書いています。だから、ある1点だけは絶対に書かれません。

やめるとき、リストを出せるかどうか。

資産はツールではなく、リスト

メルマガを続けていると、資産が溜まります。それは配信ツールではありません。読者のメールアドレスです。

ツールは、その資産を置いている場所にすぎません。置き場所は、あとから変えられるべきものです。

乗り換えたくなったとき、どうなるか 出せるツール CSVで書き出して 別のツールへ移せる 値上げされても、判断できる 出せないツール 書き出せない・制限がある 実質、抜けられない 条件が変わっても、従うしかない
【図1】選ぶときには見えません。値上げや仕様変更があったときに、初めて差が出ます。

確認するのは、契約前

この確認は、入れる前にしかできません。入れたあとに「出せませんでした」と分かっても、そのときには数千件が中にあります。

見るべきなのは、次の2つです。

  • 登録者リストをCSVで書き出せるか(項目に制限はないか)
  • 解約したあと、データはいつまで残るか

無料プランで試すときも、この2つは先に確認してください。使い勝手より先です。

LINEとの違いは、ここにある

前の記事で、公式LINEの友だちは外に持ち出せないと書きました(メルマガとLINEの違い|どっちを選ぶかの基準)。

メルマガの利点は、本来はリストが手元に残ることです。ですがそれはツール次第です。出せないツールを選べば、LINEと同じ状態になります。

メールを選ぶ意味が、そこで消えます。

選ぶときの3つの質問

まとめると、確認するのはこの3つです。

① いま何件で、1年後に何件か

料金は件数で決まります。いまの件数ではなく、増えた後の金額で比べてください。無料枠の広さより、こちらが効きます。

② 独自ドメインで送れるか

到達率に関わります。SPF・DKIM・DMARCの設定に対応しているか、手順が案内されているかを見てください。

③ やめるとき、リストを出せるか

いちばん大事な質問です。ここが確認できないツールは、候補から外して構いません。出せないことを隠す理由が、こちら側にはありません。

主要ツールの位置づけ

よく比較される5つを、1枚に並べるとこうなります。横は料金の型、縦は「メルマガ専用か、多機能か」です。

← 固定・定額 従量(読者数・手数料)→ 多機能・オールインワン メルマガ専用・シンプル マイスピー リザーブストック MOSH アスメル オレンジメール
配信ツールの位置づけ。固定・定額で無制限ならアスメル、読者数課金ならオレンジメール、決済まで含む多機能はマイスピー、予約業態はリザーブストック。

1対1で詳しく比べたものは、それぞれの記事にまとめています。

今後の予定

AiCmoでは、メールマガジン機能の追加を予定しています。現時点では提供していません。提供開始の時期は、決まり次第このページでお知らせします。

よくある質問

Qメルマガスタンドとメール配信システムは違うものですか?

A同じものです。呼び方が違うだけで、個人向けの文脈では「スタンド」、企業向けでは「システム」と呼ばれることが多いだけです。

Q無料のツールでも大丈夫ですか?

A始めるには十分です。ただしステップ配信が無料枠で使えるかを先に確認してください。

Q料金はどうやって決まりますか?

A登録件数か配信通数です。読者が増えるほど月額が上がる構造は、どのツールも共通です。

Qメールが迷惑メールに入ってしまいます。

A2024年2月からGmailの送信者要件が変わりました。SPFまたはDKIMの設定が必要です。1日5,000件を超えるならDMARCも必須です。

Q後からツールを乗り換えられますか?

Aツールによります。登録者リストをCSVで書き出せるかを、契約前に確認してください。

Q結局どれを選べばいいですか?

Aおすすめ順ではなく、①増えた後の金額 ②独自ドメイン対応 ③リストを出せるかの3つで比べてください。

まとめ|機能より、抜けられるか

この記事では、メルマガ配信ツールの選び方を整理しました。

この記事の要点

  • スタンド・システム・ソフト・サービスは、すべて同じもの
  • 料金は登録件数か配信通数で決まる。読者が増えれば必ず上がる
  • 無料プランの制限は3種類。効いてくるのは「機能の制限」
  • 2024年2月からGmailの送信者要件が変更。SPF・DKIM、5,000件超ならDMARCも必須
  • 資産はツールではなくリスト。だから出せるかどうかで選ぶ
  • 確認は契約前にしかできない。入れたあとでは遅い

比較記事は、たいていツールを売っている側が書いています。だから「うちから乗り換える方法」は書かれません。それが悪いのではなく、立場としてそうなります。

ですが選ぶ側にとっては、そこがいちばん重要です。入るときの条件より、抜けるときの条件のほうが、後で効いてきます。

だから私は、ツールを作るときもデータを出せることを前提に置いています。抜けられる状態で使ってもらったほうが、結果として長く使われるからです。

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