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回数券の管理|「残り何回?」と紛失をなくす

回数券の管理で困るのは、残り回数が店とお客さんで食い違うことと、紛失です。紙・Excel・アプリ・LINEの管理方法の違い、有効期限6か月と資金決済法の関係、残り1回を次の購入につなげる方法まで整理しました。

公開 2026-11-09 最終更新 2026-11-09 出典はすべて一次ソースで確認済み
回数券の管理|「残り何回?」と紛失をなくす
相談者

紙の10回券を出しているのですが、「あと何回でしたっけ?」と毎回聞かれます。なくした方もいて、残りの回数で揉めそうになりました。

中川 瞬中川 瞬

紙の回数券だと、残りの数がお客さんの手元にしか無いんです。店とお客さんが同じ数を見られるようにすると、どちらも起きにくくなります。順番に整理しますね。

回数券は、お客さんに通い続けてもらうための、よくできたしくみです。先にお代をいただくので、店の見通しも立ちます。

困るのは、出したあとの管理です。「残り何回?」と聞かれる。券をなくされる。期限が切れていたことに、来店してから気づく。私が店舗の方から受ける相談でも、この3つがほとんどでした。

原因は、手間や注意不足ではありません。回数券のトラブルは、残りの回数が「店か、お客さんか、片方にしか無い」ことから起きます。

この記事の要点①店とお客さんが同じ数を見られる形にする ②期限は6か月以内なら資金決済法の手続きが要らない扱い(財務局) ③残り1回が、次の回数券を案内する時期 ④カルテやレジと一体で管理したい店は専用ツールへ。

回数券の管理で起きる3つのトラブル

回数券の管理で起きることは、どの業種でもほぼ同じです。美容室、整体、エステ、ジム、教室。出てくる困りごとは、次の3つにまとまります。

  • 残り回数が分からない:お客さんも店も、すぐに答えられない
  • 紛失・持ち忘れ:券が無いと、何回残っていたかの証拠が無い
  • 期限切れ:気づいたときには使えず、気まずいやりとりになる

3つとも、券そのものの問題ではありません。残りの回数と期限を、誰がどこで見ているかの問題です。

紛失で困るのは「証拠が無い」こと

紙の券をなくしたとき、本当に困るのは券の再発行ではありません。「何回残っていたか」を、店もお客さんも証明できないことです。

店に記録があれば、再発行で済みます。記録が無ければ、お客さんの記憶と店の記憶の、どちらかを信じるしかありません。ここで関係がこじれると、そのお客さんは次に来なくなります。

紙・Excel・アプリ・LINEの管理の違い

回数券の管理方法は、大きく4つあります。違いは、残りの回数がどこにあるかです。

残りの回数は、どこにあるか お客さん 店 紙の回数券 ある(券だけ) 無い Excel・台帳 無い ある アプリ・LINE 同じ数を、両方が見られる 片方にしか無いと、「残り何回?」と紛失のトラブルが起きます
【図1】回数券の管理方法と、残り回数の置き場所。両方が同じ数を見られる形が、トラブルの少ない形です。
方法よいところ困るところ
紙の回数券すぐ始められる。費用がほぼかからない紛失・持ち忘れで数が分からなくなる
Excel・紙の台帳店に記録が残るお客さんは店に聞かないと分からない。つけ忘れでずれる
専用アプリ・予約ツールカルテや会計と一緒に管理できるものもあるお客さんにアプリを入れてもらう手間。月額の費用
LINEふだん使うアプリで、残りの回数を見せられるLINE公式アカウントの標準機能には回数券が無い

紙のまま続けるなら、台帳を必ず併用する

お客さんが少ないうちは、紙でも十分回ります。そのときは、紙の券と同じ数を店の台帳にもつけることを決まりにしてください。使うたびに両方へ書く。手間は増えますが、紛失したときの証拠になります。

券に発行日・有効期限・使える内容・払い戻しの扱いを書いておくことも大切です。あとで揉めやすいのは、決めていなかったことです。

有効期限の決め方|6か月と資金決済法

回数券のように先にお代をいただく券は、資金決済法の「前払式支払手段」にあたることがあります。期限の決め方で、店に必要な手続きが変わります。

中国財務局の案内では、使える期間が6か月未満で、券に発行日と有効期限が書かれている場合は、登録や届出が要らない(法律の対象から外れる)扱いとされています(2026年11月時点)。

期限を6か月より長くした場合でも、自分の店だけで使える券なら、すぐ届出が要るわけではありません。毎年3月末と9月末の時点で、使われていない残高が1,000万円を超えたときに、供託と届出が必要になると案内されています。

迷ったら、期限は6か月以内にしておくのがかんたんです。お客さんにとっても、期限が近いほうが通う間隔を空けにくくなります。個別の判断は、財務局や専門家に確認してください。

出典中国財務局「商品券やプリペイドカードを発行する場合」。施行令で定める期間は「6月」です(経済産業省の資料より)。

残り回数をお客さんにも見せる

「残り何回?」をなくすいちばんの方法は、お客さんが自分でいつでも見られるようにすることです。聞かれる前に分かっていれば、聞かれません。

見せたいのは、次の3つです。

  • 残りの回数(あと何回使えるか)
  • 使った回数(いつ、何回使ったか)
  • 有効期限(いつまで使えるか)

この3つがお客さんのスマホにあれば、期限切れも防ぎやすくなります。期限が近いことに、お客さん自身が気づけるからです。

使ったら、その場で1回減らす

台帳をあとでまとめてつける運用は、ずれの原因になります。お会計のその場で1回減らし、お客さんと一緒に数を確かめる形がいちばん確実です。

残り1回を、次の回数券につなげる

回数券でいちばん大切なのは、使い切ったあとです。使い切ったお客さんに何も案内しないと、そこで通う理由が途切れます。

次の回数券を案内するよい時期は、残りが1回になったときです。使い切ってからでは、次の予約が空きやすくなります。最後の1回の来店の前に、ひと声かけておきます。

残りの回数を店が把握していれば、「残り1回の人だけ」に案内を送ることができます。全員に同じ案内を送るより、受け取る人にとっても自然です。

通いを続けてもらう考え方は、業種ごとに整体院の集客|リピートが先、新規は後でも書いています。割引の上限や、初回からの渡す順番は店舗のクーポン集客にまとめました。

回数券とショップカードは役割が違う

よく似たものにショップカード(スタンプカード)があります。回数券は先にお代をいただき、使うたびに減っていくもの。ショップカードは来店ごとに貯まり、決めた数で特典を渡すものです。

前払いで通ってもらうなら回数券、1回ずつ払う常連さんにお礼をするならショップカード、と使い分けます。スタンプが貯まらない・忘れられるときの直し方は、LINEショップカードの記事で書いています。

LINEで回数券を渡す方法

お客さんのスマホで残りの回数を見せるなら、ふだん使っているLINEがいちばん手軽です。アプリを新しく入れてもらう必要がありません。

LINE公式アカウントの標準機能

LINE公式アカウントには、無料で使えるショップカードがあります。QRコードを読み取ってもらってポイントを貯め、ゴールで特典チケットを渡すしくみです(公式マニュアルより)。

ただし、前払いの回数を減らしていく「回数券」の機能は、公式マニュアルに見当たりません(2026年11月時点)。LINEで回数券を渡すには、外部のツールを組み合わせることになります。

AiCmoの回数券

AiCmo(アイシーモ)には「回数券」の機能があります。左メニューの「来店・リピート」→「回数券」で、回数・有効期限(買った日から○日間)・使えるメニュー・デザインを決めて作ります。

回数券を商品に結び付けておくと、その商品を買った人のLINEに自動で届きます。同じ商品を2個買われたら、回数が2倍の券になります。店頭で現金で売ったときは、1対1トークから回数券を渡せます。

お客さんのLINEには、残りの回数・使った回数・有効期限が表示されます。お会計で「お店で使う」を押して画面を見せてもらうと、1回分が減ります。図1でいう「両方が同じ数を見られる」形です。

「買った人」「残り1回になった人」「使いきった人」にラベル(目印)を自動で付けられるので、前の章の「残り1回の人だけに案内」がそのまま設定できます。一覧では、渡した数・使われた回数・使える券を持っている人の数が分かります。

回数券のデジタル化が向いていない店

回数券をLINEやアプリに移すのが、すべてのお店に合うわけではありません。次のようなお店は、別の方法を先に考えたほうがよいと私は考えています。

  • カルテ・レジ(POS)と回数を一体で管理したい店:施術の記録や会計と同じ画面で見たいなら、サロン向けの専用ツールの領域です。料金と役割はサロン予約ツールの比較にまとめています
  • 回数券を使う人が数人で、紙と台帳で回っている店:困っていないなら、変える理由はありません
  • お客さんの多くがLINEを使っていない店:紙の券と店の台帳の併用のほうが確実です
  • 月ごとに通い放題にしたい店:回数で数えるより、サブスク決済(月額)のほうが合います
次の一歩|残りの回数を、お客さんのLINEに

回数券を商品に結び付けておけば、買った人のLINEに自動で届き、お会計で「お店で使う」を押すたびに1回ずつ減ります。残り1回になった人にだけ、次の回数券を案内することもできます。

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回数券の管理でよくある質問

Q紙の回数券をなくしたお客さんには、どう対応すればいいですか?

A店の台帳に記録があれば、その数で再発行できます。記録が無いと証明ができないため、紙の券と店の台帳を必ず併用してください。紛失時の扱いは、券に書いておくと揉めにくくなります。

Q回数券の有効期限は、どのくらいがよいですか?

A迷ったら6か月以内です。財務局の案内では、6か月未満で発行日と期限を明記した券は、資金決済法の登録・届出が要らない扱いとされています(2026年11月時点)。個別の判断は財務局や専門家に確認してください。

QLINE公式アカウントだけで回数券は作れますか?

A公式マニュアルで確かめられる標準機能は、ポイントを貯めるショップカードです。前払いの回数を減らす回数券の機能は見当たりません(2026年11月時点)。回数券として使うには、外部のツールが必要です。

Q回数券とショップカードは、どちらを使えばいいですか?

A先にお代をいただいて通ってもらうなら回数券、1回ずつ払う常連さんへのお礼ならショップカードです。両方を同時に使うこともできます。

QAiCmoの回数券は、どうやってお客さんに届きますか?

A回数券を結び付けた商品が買われると、買った人のLINEに自動で届きます。店頭で売ったときは、1対1トークから渡せます。

まとめ|回数券は「同じ数」を両方で見る

この記事の要点

  • 回数券のトラブルは、残りの回数が店かお客さんの片方にしか無いことから起きる
  • 紙なら店の台帳を必ず併用。券に発行日・期限・払い戻しの扱いを書く
  • 有効期限は6か月以内にすると、資金決済法の手続きが要らない扱いに収まる(財務局の案内)
  • 残りの回数・使った回数・期限をお客さんのスマホで見られるようにする
  • 残り1回の人に、次の回数券を案内する
  • カルテ・レジと一体で管理したい店は、専用ツールのほうが合う
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