LINE公式アカウント
公式LINE構築の外注|完成しない本当の理由
公式LINE(LINE公式アカウント)の構築を外注する前に整理しておくことをまとめました。管理画面だけでできる範囲と外部ツールが必要になる境目、認証済アカウントの判断、見積もりを比べられない理由、依頼前に決める4つまで解説します。

公式LINEの構築を外注しようと思っているのですが、何をどう頼めばいいのか分かりません。
中川 瞬そこが決まっていないまま頼むと、ほぼ確実に揉めます。何を先に決めるかから書きますね。
公式LINEの構築を依頼したのに、出来上がったものが違った。この相談を、何度も受けてきました。
先に結論をお伝えします。原因は、頼む側と作る側で、見ているものが違うことです。
どちらかが悪いのではありません。片方は成果を見ていて、もう片方は機能を見ています。間にあるものを、誰も決めていないだけです。
この記事では、構築の範囲を整理したうえで、後半で「依頼する前に決めること」を書きます。
公式LINE構築とは何をすることか
まず、この言葉の中身が人によって違います。ここが揉める最初の入口です。
一般に「構築」と呼ばれているものには、少なくとも次が含まれます。
- アカウントの開設と初期設定(プロフィール、あいさつメッセージ)
- リッチメニューの制作(画像と、タップ先の設定)
- 配信の設計(誰に、いつ、何を送るか)
- 飛ばし先の用意(LP、会員サイト、予約ページ)
- 外部ツールの導入と接続(必要な場合)
この5つのうち、どこまでを「構築」と呼ぶかが、会社によって違います。だから同じ言葉で話していても、想定が噛み合いません。
管理画面だけでできる範囲
公式LINEの管理画面だけでできることは、はっきりしています。
左側だけなら、外注しなくても自分でできます。手順は公式LINEとは?できること・料金・始め方を解説にまとめています。
外部ツールが必要になる境目
では、どこから外部ツールが要るのか。判断の目安は1つです。
「人によって違うものを送りたいか」
全員に同じものを送るなら、管理画面で足ります。登録した経路によって内容を変えたい、途中の反応で分けたいとなると、外部ツールが必要になります。
自動応答も同じです。公式LINEのキーワード応答は完全一致でしか反応しません。意図を汲んで返したいなら、外部ツールが前提になります(公式LINE自動返信の設定方法|完全一致の限界)。
認証済にするかは先に決める
もう1つ、後から変えると手戻りになる判断があります。認証済アカウントにするかどうかです。
未認証アカウントは審査なしで作れます。料金プランはどちらも同じです。ですが、できることに差があります。
LINEアプリ内の友だち検索結果に表示されるほか、支払い方法に請求書決済が選べるようになります。友だち集め用のポスターデータも配布されます。
逆に、未認証のままだと制限もあります。たとえばリサーチ機能で「自由回答」形式が使えません(公式LINEアンケートの作り方|20件未満は見られない)。
認証には審査があります。審査基準は公開されていて、法令や利用規約に触れないか、LINEユーザーの不利益にならないかなどが見られます。
申請するなら、構築を始める前です。アカウント名の扱いも変わるので、後から動かすと作り直しが出ます。
ここからが本題|なぜ完成しないのか
ここまでが範囲の整理です。調べれば分かる話でもあります。
そのうえで、ここからが今日いちばん書きたいことです。
構築を外注して「思っていたのと違う」が起きるとき、たいてい、頼まれたものはちゃんと作られています。リッチメニューもあり、配信も組まれている。それでも違う。
理由は、依頼する側と作る側で、見ているものが違うからです。
依頼する側は「登録を増やしたい」と言います。作る側は「では、どんなメニューにしますか」と聞きます。会話は成立していますが、噛み合ってはいません。
その間にあるのが動線です。誰に来てほしくて、来た人にどこへ進んでほしいのか。ここが決まっていないと、機能は作れても、成果にはつながりません。
見積もりを比べられない理由
相見積もりを取ると、金額が大きく違って驚くことがあります。
これは安い・高いの話ではないことが多いです。そもそも「構築」に含めている範囲が違います。
配信のシナリオを何本組むのか。リッチメニューは何枚か。LPは含むのか。外部ツールの月額は誰が払うのか。この4つが揃っていない見積もりは、比べられません。
先に自分で範囲を書き出して、同じ条件で出してもらってください。「一式おまかせ」で依頼すると、各社が違う前提で見積もるので、金額の差が何の差か分からなくなります。
依頼する前に決める4つ
逆に言えば、次の4つが決まっていれば、外注はうまくいきます。
① 誰に、どこへ進んでほしいか
動線の終点です。「登録してほしい」ではなく、登録した人に最終的に何をしてほしいのかを1つに決めてください。ここが2つ以上あると、設計が割れます。
② 飛ばし先があるか
リッチメニューも配信も、タップした先が要ります。LP、会員サイト、予約ページ。ここが無いと、作っても空欄のまま止まります(公式LINEリッチメニューの作り方|豪華にしても押されない)。
③ 認証済にするか
審査に出すかどうか。構築を始める前に決めてください。後から変えると、名前まわりで作り直しが出ます。
④ 作ったあと、誰が回すか
ここがいちばん抜けます。次の章で書きます。
構築を外注しても、運用は残る
構築は、終わりのある仕事です。ですが公式LINEは、作って終わりになりません。
配信は毎回書く必要があります。友だちが増えれば通数も増えます。メニューの中身も、商品が変われば差し替えます。
この部分は、構築の見積もりに入っていないことがほとんどです。納品されたあと、自分の手元に残ります。
外注できるのは構築までで、運用は必ず自分側に残ります。
だから依頼の前に、「納品後、誰が何を書くのか」を決めておいてください。ここを決めずに頼むと、きれいなアカウントが完成して、そのまま止まります。
よくある質問
Q公式LINEの構築は自分でできますか?
Aできます。あいさつ・応答・リッチメニュー・配信は管理画面だけで設定できます。人によって出し分けたい場合に、外部ツールが必要になります。
Q構築を頼むと何が納品されますか?
A会社によって違います。だから先に範囲を書き出して確認してください。シナリオ本数・メニュー枚数・LPの有無・月額の負担先の4点が最低限です。
Q認証済アカウントにしたほうがいいですか?
A検索で見つけてほしいなら有効です。審査があるので、構築を始める前に申請してください。後からだと手戻りが出ます。
Q相見積もりの金額差が大きいのはなぜですか?
A含めている範囲が違うからです。同じ条件を書いて出し直してもらうと、比べられるようになります。
Q納品されたあとの運用も頼めますか?
A頼めますが、構築とは別の契約になるのが普通です。見積もりに入っているかを、先に確認してください。
まとめ|決めてから頼む
この記事では、公式LINE構築の範囲と、外注する前に決めることを整理しました。
この記事の要点
- 「構築」の中身は会社によって違う。だから言葉が噛み合わない
- 管理画面だけでできる範囲は広い。外部ツールが要るのは「人によって出し分けたい」とき
- 認証済にするかは、構築を始める前に決める。後からだと手戻り
- 見積もりの差は、安い高いではなく範囲の差。同じ条件で出し直す
- 決めるのは動線・飛ばし先・認証・運用担当の4つ
- 外注できるのは構築まで。運用は必ず自分側に残る
「思っていたのと違う」が起きるとき、悪いのは作った人でも頼んだ人でもありません。真ん中の動線が、空白のまま発注されているだけです。
そして動線は、外注先には決められません。誰に来てほしいかを知っているのは、依頼する側だけだからです。
だから私は、ツールをつくるときに「構築を代わりにやること」を機能として置きませんでした。動線が先に決まる順番のほうを、システムの側に入れています。
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