LINE拡張ツール
公式LINEの配信ツール乗り換え|止まる日を作らない
Lステップ・エルメ・プロラインフリーなど、公式LINEにつないでいる配信ツールを乗り換える手順を、切り替えの「順番」で整理しました。前日までの準備、当日のWebhookのつなぎ替え、前のツールの解約時期、2つのツールを同時に使う方法まで。配信が止まる日も、二重に届く日も作らないための段取りです。

今の配信ツールから乗り換えたいのですが、切り替えた日に配信が止まったり、友だちに変なメッセージが届いたりしないか心配です。何から手をつければいいですか?
中川 瞬乗り換えで失敗するのは、操作そのものより順番です。前日まで・当日・翌週の3段階に分けると、止まる日を作らずに切り替えられます。
Lステップ、エルメ、プロラインフリー。どの配信ツールも、公式LINEに「つないで」使う仕組みは同じです。だから乗り換えの手順も、ツールが違ってもほとんど変わりません。
この記事では、ツール名に関係なく使える切り替えの段取りをまとめます。何が消えるかを詳しく知りたい方は Lステップから乗り換えると、どのツールにするか迷っている方は ツール乗り換えガイド が先です。
先に結論|切り替えは「順番」がすべて
乗り換えでよくある失敗は、だいたい次の3つです。
- 先に解約して、配信が止まる(新しいほうがまだ動いていない)
- 切り替えたら、あいさつが2通届く(LINE側の自動メッセージが残っている)
- 前の業者の管理下にあって、つなげない(当日になって気づく)
どれも操作ミスではなく、順番のミスです。解約は最後、切り替えは1日で、権限の確認は最初に。この順番さえ守れば、乗り換えは怖い作業ではありません。
友だちは残る、ツールの中身は残らない
最初に、何が残って何が消えるかを整理しておきます。
公式LINEそのものはLINEのサービスで、配信ツールはそこにつないでいるだけです。だから友だちは公式LINEに残ります。ツールを替えても、友だちが消えることはありません。
一方で、ツールの中に貯めた情報は、基本的に引き継げません。
- タグ(ラベル)や、友だちごとのメモ
- ステップ配信の中身と、一人ひとりの進み具合
- 登録経路のQRコードと、その計測データ
- 友だち追加した日時、過去のトーク履歴
未認証アカウントは、名簿が少しずつ埋まる
新しいツールに、今の友だちがどう表示されるかは、公式LINEの種類で変わります。
認証済アカウントなら、つないだ時点で友だちの一覧を取り込めます。未認証アカウントは、LINEの仕様で一覧を外から取り出せません。友だちがメッセージを送るなど、何か反応した人から順に名簿に入ります。
乗り換えた直後に、公式LINEの友だち数とツールの名簿の人数が合わないのはこのためです。不具合ではありません。
切り替える前に|プロバイダーと書き出し
ここからが段取りです。まず、切り替えの前日までに済ませておくことです。
① プロバイダーの持ち主を確認する
いちばん最初にやるのは、権限の確認です。前のツールをつないだときの「プロバイダー」(チャネルをまとめる管理のまとまり)は、あとから変えられません。
前の構築業者やスタッフのプロバイダーの下にある場合は、そのプロバイダーの管理者権限を自分のアカウントに付けてもらう必要があります。当日に気づくと、そこで作業が止まります。詳しくは 公式LINEの連携でつまずく にまとめています。
② 名簿と配信の中身を書き出す
前のツールの名簿は、CSV(表計算ソフトで開けるファイル)で書き出しておきます。タグ付きで出せるなら、タグも一緒に出します。
ただし、このCSVで新しいツールの名簿と一致させるのは難しいのが実情です。Lステップやプロラインフリーが書き出すCSVには、LINEのユーザーIDが入っていないため、照らし合わせる手がかりがありません。
CSVは「移すため」ではなく、「誰にどんなタグを付けていたか」を見返す控えとして残します。ステップ配信の文面や、リッチメニューの画像も、この段階で保存しておきます。
③ 新しいツールで、先に作っておく
切り替えた瞬間から友だちに届くものは、前日までに新しいツールで作り直しておきます。
- 友だち追加のときのあいさつメッセージ
- リッチメニュー(トーク画面の下に出るメニュー)
- キーワードへの自動応答
あわせて、前のツールで予約している一斉配信と、途中のステップ配信を確認します。切り替えた時点で止まるので、必要なら日をずらすか、新しいツールで送り直します。
切り替え当日|Webhookをつなぎ替える
当日の作業は、実際には30分もかかりません。準備ができていれば、やることは次の4つです。
① 新しいツールにキーを入れる
LINE Developers(開発者向けの画面)で、Messaging APIチャネルの「Channel ID」と「Channel secret」を確かめて、新しいツールに入力します。チャネルは前のツールと同じものを使います。
前のツールのチャネルは、削除しないでください。このチャネルは公式LINEそのものに紐づいていて、削除すると公式LINEが使えなくなります。
② Webhook URLを貼り替える
Webhook URLは、LINEに届いたメッセージを知らせる「届け先の住所」です。1つの公式LINEに、1か所しか登録できません。
新しいツールが発行したURLを、LINE側のWebhook URL欄に貼り替えて保存します。そのあと「検証」を押して「成功」になるか確かめ、「Webhookの利用」をオンにします。貼り替えた瞬間から、前のツールにはメッセージが届かなくなります。
③ LINE側の応答設定を確かめる
公式LINEの管理画面の「応答設定」で、Webhookをオンにします。あいさつメッセージと応答メッセージはオフ、応答方法は「手動チャット」にします。
ここがオンのままだと、新しいツールのあいさつと、LINE側のあいさつが2通続けて届きます。乗り換え初日にいちばん多い「変なメッセージ」は、これです。
④ 自分のスマホで登録テストをする
最後に、まだ友だちになっていないLINEで友だち追加して、あいさつとリッチメニューが新しいものになっているかを確かめます。すでに友だちのLINEでは「友だち追加」が起きないので、テストになりません。
前のリッチメニューが残っていないか
前のツールで、友だちごとにリッチメニューを切り替えていた場合は注意が必要です。LINEでは、一人ひとりに付けたメニューが、全員向けのメニューより優先されます。
そのため、切り替えたあとも、一部の友だちにだけ前のメニューが出続けることがあります。気になる場合は、前のツールを解約する前に、提供会社に外し方を確認しておくと安心です。
2つのツールを同時に使う方法はある?
「しばらく両方動かして、様子を見ながら移りたい」という相談はよくあります。
基本的には、できません。Webhook URLは1か所だけなので、普通につなぐと、どちらか一方にしかメッセージが届かないからです。
ただし、届いたメッセージを複数のツールに配り直す「Webhookの転送」という仕組みを使えば、併用できる場合があります。たとえばソーシャルPLUSの「Message Manager」が、この機能を提供しています。
とはいえ、両方のツールが同時に返信すると、友だちに二重に届きます。乗り換えのためだけなら、1日で切り替えるほうが単純で、事故も少ないというのが私の考えです。
前のツールの解約は、いつがいいか
解約は、いちばん最後です。目安は、切り替えてから1週間ほど様子を見て、次のことを確かめてからです。
- 新しいツールの名簿に、友だちが入ってきている
- あいさつ・リッチメニュー・自動応答が、新しいものになっている
- 前のツールから書き出すべきものは、すべて保存した
解約すると、前のツールの管理画面に入れなくなることがあります。書き出しは、解約の前に終わらせてください。
その間は、2つのツールの料金が重なることがあります。契約の縛り(最低利用期間)があるツールもあるので、解約できる時期は先に確かめておきます。Lステップの場合は Lステップは高い?解約の壁 にまとめています。
向いていない人|乗り換えを急がない場合
段取りを整えても、乗り換えを急がないほうがいい場合があります。
- 分析や分岐を作り込んで、回している人:作り直しの手間が大きく、今のツールを続けるほうが合理的なことが多いです
- 大きな販売やキャンペーンの最中の人:ステップ配信が途中で止まるので、落ち着いてからにします
- プロバイダーの権限がもらえない人:つなぎ替えではなく、新しい公式LINEを作って移ってもらう進め方になります
3つ目の場合の進め方は、他のツールから乗り換えるとき の「新しい公式LINEを作る場合」にまとめています。
よくある質問
Q乗り換えたら、友だちにブロックされたり、通知が行ったりしますか?
Aいいえ。つなぎ先を変えても、友だちには何も通知されません。友だちから見えるのは、あいさつやリッチメニューが変わったことだけです。
Q月に送れる通数は変わりますか?
A変わりません。通数の上限は、ツールではなく公式LINEの料金プランで決まります。同じ公式LINEなら、ツールを替えても同じです。
Q友だちになっていない人を、新しいツールから登録させられますか?
Aできません。友だち追加には、必ず本人の操作が必要です。どのツールでも同じです。
Q切り替えに失敗したら、前のツールに戻せますか?
A解約前なら戻せます。Webhook URLを前のツールのものに貼り直せば、また前のツールに届くようになります。解約を最後にするのは、この逃げ道を残すためでもあります。
QAiCmoに乗り換える場合の、具体的な操作は?
A他のツールから乗り換えるとき で進め方を選び、公式LINEをAiCmoに連携する で画面つきの手順を確認してください。
まとめ|解約は最後、切り替えは1日で
この記事の要点
- 友だちは公式LINEに残る。タグ・ステップ・登録経路・トーク履歴はツールの中なので引き継げない
- 未認証アカウントは、乗り換え後に反応した人から順に名簿に入る
- 前日まで:プロバイダーの権限確認、CSVと配信内容の書き出し、あいさつ・リッチメニューの作り直し
- 当日:キー入力 → Webhook URLの貼り替え・検証・オン → 応答設定 → 登録テスト
- Webhook URLは1か所だけ。併用はWebhookの転送を使えば可能な場合があるが、二重送信に注意
- Messaging APIチャネルは削除しない(公式LINEが使えなくなる)
- 前のツールの解約は、1週間ほど様子を見て、書き出しを終えてから
乗り換えは、ツールを選ぶところより、切り替える日のほうが緊張します。ですが、やることを3段階に分けておけば、当日は確認しながら進めるだけです。止まる日を作らないことが、友だちにとっていちばん親切な乗り換え方です。
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