メルマガ
メルマガとは?|始める前に決めること
メルマガとは何かを、ステップメールやメールマーケティングとの違いから整理しました。テキストとHTMLの2形式、特定電子メール法で必要な同意と表示義務5項目、そして配信ツールを選ぶ前に決めておくべきことまでまとめています。

メルマガを始めたいのですが、まず何から手をつければいいですか?配信ツールを選ぶところからでしょうか。
中川 瞬その順番だと、たいてい止まります。先に「送る相手をどこで集めるか」を決めましょう。
メルマガを始めようとする人の多くが、まず配信ツールを比較します。料金表を並べて、機能を見比べます。
先にお伝えします。配信ツールを契約しても、アドレスが集まる場所が無ければ送る相手がいません。
この記事では、メルマガとは何かを整理したうえで、始める前に決めておくことを書きます。
メルマガとは|何を指す言葉か
メルマガは「メールマガジン」の略です。登録してくれた人に対して、同じ内容をまとめて送るメールを指します。
1人ずつ書いて送る個別メールとは、ここが違います。1回書けば、登録者全員に届きます。
ただ、この言葉は現場でかなり曖昧に使われています。似た言葉と混ざりやすいので、先に整理します。
似ている3つとの違い
よく混同されるのは、次の3つです。
この2つは対立するものではありません。登録直後はステップメールで、そのあとメルマガに合流させる、という使い方が一般的です。
メルマガ配信とは|2つの形式
メルマガ配信の形式は、大きく2つに分かれます。
- テキストメール — 文字だけ。軽く、どの環境でも同じように届く
- HTMLメール — 画像や装飾が使える。Webページに近い見た目にできる
ここで1つ、実務上の分かれ目があります。開封率を測れるのはHTMLメールだけです。
開封の判定は、メールに埋め込んだ画像が読み込まれたかどうかで行っています。文字だけのテキストメールには、その画像が入りません。
ただし、その開封率の数字自体に注意点があります。メルマガの開封率|平均は当てにならないで整理しました。
メルマガでできること
SNSや広告と比べたときの、メルマガの性質を3つ挙げます。
① 手元にリストが残る/アドレスは自分のデータとして持てます。② 送る先が自分のもの/プラットフォームの表示ルールが変わっても、届き方は変わりません。③ 費用が件数で決まる/読者が増えるほど費用は上がりますが、金額の予測はしやすくなります。
逆に弱いのは速さです。届いてもすぐには読まれません。開封されるまで数時間から数日かかることも珍しくありません。
この点でLINEとは性質がはっきり分かれます。詳しくはメルマガとLINEの違い|どっちを選ぶかの基準に書きました。
メルマガ購読とは|登録の仕組み
「メルマガ購読」は、読者の側から見た言葉です。登録して受け取る状態を指します。有料という意味ではありません。
登録のさせ方には2種類あります。
- オプトイン — フォームでアドレスを入力してもらい、その時点で登録する
- ダブルオプトイン — 入力後に確認メールを送り、そのリンクを押して初めて登録する
手間は増えますが、ダブルオプトインのほうが安全です。入力ミスや、他人のアドレスの勝手な登録を防げます。
そして、この「同意」は法律の要件でもあります。
送る前に必要な法律の条件
メルマガは特定電子メール法の対象です。総務省の説明を、そのまま整理します。
① 同意を得た人にだけ送る
広告や宣伝を目的とするメールは、あらかじめ送信を求めた人、または同意した人にしか送れません。これがオプトイン方式です。
例外もあります。名刺などで自分からアドレスを通知した人、すでに取引関係にある人、アドレスを公表している団体や事業者などです。
さらに、同意があったことを証する記録を保存する義務があります。「いつ、どこで、どう同意を得たか」を残しておく必要があります。
② 決められた項目を表示する
メールには、表示しなければならない項目があります。
受信拒否の通知を受け取ったら、それ以降は送ってはいけません。停止処理を手作業でやっていると、ここで事故が起きます。
ここからが本題|集める場所が先
ここまでが用語と条件の話です。調べれば分かる範囲でもあります。
そのうえで、今日いちばん書きたいことを書きます。
メルマガで最初に決めるのは、配信ツールではありません。「どこでアドレスを集めるか」です。
配信ツールは、集まったアドレスに送るための道具です。集める機能そのものではありません。
順番を間違えると、何が起きるか
実際によく見るのは、この流れです。
- 配信ツールを比較して契約する
- 管理画面を開く
- 登録者が0人であることに気づく
- 集める方法を考え始める
- そこで止まる
月額を払いながら、送る相手がいない期間が続きます。止まる原因はツールではなく、順番です。
先に登録を増やす仕組みをつくる話は、メルマガ登録の増やし方 にまとめています。
アドレスが集まる場所とは
アドレスは、「登録すると、何がもらえるか」が書いてある場所でしか集まりません。
具体的には、登録フォームのあるページです。ランディングページ(LP)と呼ばれるものが、これにあたります。
メルマガを始めるとは、配信ツールを持つことではなく、登録される場所を持つことです。
逆に言えば、集める場所さえあれば、配信ツールは後から決めても間に合います。順番を入れ替えるだけで、止まる場所が消えます。
LPの作り方と選び方はLP作成ツールおすすめの選び方|基準は「作り直しやすさ」に書きました。
始め方|5つの順番
以上をふまえた順番です。上から順に進めれば止まりません。
- 誰に送るか決める — 全員向けにすると、誰にも刺さらなくなります
- 登録される場所を作る — 登録すると何がもらえるかを書いたページ
- 集める導線をつなぐ — SNS・名刺・既存のお客様など、どこから来てもらうか
- 配信ツールを決める — ここでようやくツールの比較
- 1通目を送る — 完璧を待たずに送り、そこから直す
④の判断材料はメルマガ配信ツールの選び方|出せるかで選ぶにまとめています。
②のLP作成は、AiCmoで無料でお使いいただけます。枚数の制限もありません。なおメルマガ配信機能は追加を予定していますが、現時点では提供していません。
よくある質問
Qメルマガとステップメールは何が違いますか?
A送る日を決める基準が違います。メルマガは配信者の都合、ステップメールは読者の登録日が起点です。併用するのが一般的です。
Qメルマガ購読は有料という意味ですか?
Aいいえ。登録して受け取っている状態を指す言葉で、有料・無料とは関係ありません。
Q名刺交換した相手に送っても大丈夫ですか?
A特定電子メール法では、自分のアドレスを通知した人は例外として挙げられています。ただし表示義務と受信拒否への対応は同じように必要です。
Q同意の記録は、どう残せばいいですか?
A法律上、同意があったことを証する記録の保存が求められます。多くの配信ツールは登録日時と経路を自動で保存します。
QテキストとHTML、どちらで送るべきですか?
A迷うならHTMLです。開封率を測れるのはHTMLだけのためです。ただしその数字の読み方には注意点があります。
Q配信ツールは無料のものでも足りますか?
A始めるだけなら足ります。判断が要るのはやめるときにリストを出せるかのほうです。詳しくは メルマガ無料の落とし穴 にまとめています。
まとめ|順番が、続くかを決める
この記事では、メルマガとは何かと、始める前に決めることを整理しました。
この記事の要点
- メルマガは登録者へまとめて送るメール。ステップメールは登録日起点で送るもの
- 形式はテキストとHTML。開封率を測れるのはHTMLだけ
- 強みはリストが手元に残ること。弱みはすぐには読まれないこと
- 特定電子メール法により、同意を得た相手にだけ送る。記録の保存義務もある
- 本文に氏名または名称/受信拒否の通知先/その旨、任意の場所に住所・苦情の受付先
- 違反した場合、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(法人は3,000万円以下)
- 最初に決めるのは配信ツールではなく、アドレスが集まる場所
- 順番は相手 → 登録される場所 → 導線 → ツール → 1通目
メルマガが続かない理由は、文章力ではないことがほとんどです。送る相手が増えていかないから、書く意味を感じられなくなります。
登録が毎週1件でも入っていれば、書く手は止まりません。増えている実感が、次の1通を書かせます。
だから私は、メルマガの相談を受けたとき、文章の話より先に「登録される場所はありますか」と聞いています。そこが無いまま始めると、たいてい3通目で止まるからです。
メルマガの各テーマは、個別にも掘り下げています。
- 書く:件名の付け方 / メルマガのデザイン / ステップメール
- 集める・測る:登録の増やし方 / 開封率 / 改善(クリック率)
- 続ける・やめる:配信解除の作法
- ツール・比較:配信ツールの選び方 / 無料の落とし穴 / 配信スタンド比較
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